— 01 —ブランドのナレッジ
Muzellec & Lambkin の研究は、リブランディングを「ブランド資産の破壊・移転・創造のいずれか」として整理した。つまりリブランドとは本質的に、積み上げた資産をどう扱うかという資産管理の意思決定である。
顧客は刷新を「進化」とも「別人化」とも受け取りうる。分かれ目は、貫かれている約束——誰に何を約束する会社か——が連続しているかどうかだ。見た目を変えても約束が続いていれば、信頼は引き継がれる。
Sources · Laurent Muzellec & Mary Lambkin (2006) Corporate Rebranding: Destroying, Transferring or Creating Brand Equity?
— 02 —解決アプローチ — 課題解決方法例
◆ 実務の進め方
- 01.資産の棚卸しから始める名前・色・語り口・顧客との歴史のうち、何が信頼の源泉かを特定する。感覚ではなく顧客に聞く。
- 02.「変えない一行」を決める刷新後も貫く約束を一行で確定してから、変える対象の議論に入る。
- 03.理由を語れる状態で動く「なぜ今変えるのか」を自ら語れないなら時期尚早。危機に追われる前、余力のあるうちに動く。
- 04.社内を先に連れていく社外発表より先に、社員が新しい物語を自分の言葉で語れる状態を作る。
— 03 —他社事例
「残すもの」を見極めてから刷新した例。
▸ Highlite Works
KURUBI(久留米総合美容外科)
院長交代という節目に、地域で積んだ信頼を残しながらMVV・ロゴ・看板・Webまでを全面刷新。継承と刷新を両立させたリブランド。
実績の詳細を見る(Highlite公式)→
一般には、業績堅調の中で社名変更に踏み切ったユポ・コーポレーションのように、「攻めのリブランド」は主導権を持って残すものを選べる点で危機対応型と区別される。
— 04 —Highliteの観点
私たちがリブランドで最初に議論するのは、変える対象ではなく残す対象だ。変える候補はいくらでも挙がる。難しいのは、混乱の中でも手放してはいけない一点の見極めであり、それが決まって初めてデザインの議論が意味を持つ。リブランドは破壊ではなく、資産の引っ越しである。
リブランドは破壊ではなく、資産の引っ越しである。— Brandri / Highlite editorial